かくいうもの

いつでもきょうがいちばんたのしいひ

9月の読書記録

9月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1907ページ

横道世之介横道世之介
風景が止まって5秒。音が消えて5秒。目を閉じて光を閉ざして5秒。少なめに見積もって15秒もの時間をかけて名前を思い出させたい、そんな存在が、そう世之介である。今日もまた一人の読者の心を駆け抜けて行った。正確には、ふらふらとよろめいている。歩いている、と表現するのも戸惑われるぐらい左右に揺れている。今にも転びそうだ。よく見ると顔がにやけている。全くもって締まりの無い男だ。でも、ただ通り過ぎただけではなくて、しっかりと足跡を残していきやがった。
読了日:09月30日 著者:吉田 修一


テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)
当然のようにおっきなお風呂に入りたくなる。たまには銭湯に行くのもいいかな。
読了日:09月29日 著者:ヤマザキマリ


ヘヴンヘヴン
文体が全然違って、あれ別人?と戸惑った。金色の雨と最後の描写はらしさが出ていて、小説だからこそ出来る映像表現。特にラストは美しい。あと母親の「私は、あんたの話を聞くから」っていう台詞が心に響いた。
読了日:09月21日 著者:川上 未映子


悪人悪人
読んでるうちに嵌り込み、ページを捲る手が止まらなくて、夜更かしが続いた。装丁からして「書きますよ」と作者が宣言しているだけの、「悪人」は描いていると思った。その力量流石。誰しもが悪人に成り得るっていうのをアングルを様々に変えて抉ってくる。視点移動とテンポの良さは相変わらず上手い。生い立ち、孤独、傲慢、愛情、そのどれでも説明がつかないとてつもない、何かが人間を悪人にする、のか。最後を読者に委ねられて嬉しかった。人間余計に怖くなったけど。小説が良かっただけに映画見ようかどうか、真剣に悩んでる。
読了日:09月17日 著者:吉田 修一


図書館戦争図書館戦争
展開は読めちゃうんだけど、ラノベらしい軽妙さが心地良くて楽しく読めた。マンガチックなキャラもそう考えれば良し。ただどうしても漢字にルビがふってあるのだけは苦手だ。どうにかならんかしら。。
読了日:09月11日 著者:有川 浩


スクールガール・コンプレックス SCHOOLGIRL COMPLEXスクールガール・コンプレックス SCHOOLGIRL COMPLEX
気になる写真家だったので買ってみた。覗き見しているような背徳感。ロマンが詰まっている。
読了日:09月11日 著者:青山 裕企


SOSの猿SOSの猿
チルドレンから入ってまだ3冊目。図書館で予約してちまちま読んでいる。伊坂作品はキャラクターの良さと、鼻につくかつかないかギリギリの表現が、軽いので読みやすい、と思ってたんだけど。今作に関してはいずれも不発な感じでのめり込むようなことはなく、物語が消化されていった感じ。軽い作品はテンポと跳躍感がないとだらけるなあ。と。次に期待。
読了日:09月06日 著者:伊坂 幸太郎


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