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かくいうもの

いつでもきょうがいちばんたのしいひ

今、僕らが見ることの出来る風景画。池袋で。

演劇

フェスティバル/トーキョー14

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今年も行って来ましたフェスティバルトーキョー。今の東京を演劇から、見つめる。


今年は2本。

維新派「風景画―東京・池袋」構成:松本雄吉
遊園地再生事業団「トータル・リビング 1986−2011」作・演出:宮沢章夫

毎年、夏は大体音楽に傾いていて、その熱が一端落ち着くと、やっぱり芝居が恋しくなる。そうするとタイミング的にこのイベントが合致するというわけで。池袋で、今しか見れない風景を目撃し、今しか聞けない内なる声と出会って来た。

維新派「風景画―東京・池袋」構成:松本雄吉


20年ぶりの東京での野外公演となれば見逃すわけには行かない。大阪南港、奈良室生、岡山の離島犬島などでの野外公演を打ってきた維新派松本雄吉が今回会場に選んだのは「西武池袋本店 4階まつりの広場」2011年の今、池袋のデパートの屋上から見つめるトーキョーは。

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池袋駅の東口を出て南に向かって歩き、ふっと脇にそれると階段がある。そこが空へと続く道。

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うっすらと飛行機雲。



日曜日だったので、開演は17:00。前日にチケットを予約した際には防寒対策をしっかりとと言われたが、日中暖かく、上着を1枚程度、で十分な感じ。
事前に開演は17:05になるとのアナウンス。よくある5分押しではなくて、推測ではあるがおそらく「とーおき〜」で知られる5時の鐘とずらしたかったのでは。それを演出にくわえてしまうのもありだろうけど、今回はそうではなかったのではないか、なんて思いつつ、まだ明るさを蓄えた空をぼんやりと眺めているうちに始まった。身体で魅せる一枚の風景画、その連続、繋がりは曖昧で、唐突で、しかしそれでいて、しっかりと心に刻みつける。電車の音が聞こえる、ビルの窓の灯りが揺れる。いつの間にか完全に日が落ちて、頬を撫でる風が心地よく。池袋、トーキョーの夜。響く声、肉体。こころに描かれる風景画。美しく。


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http://www.festival-tokyo.jp/program/Landscape/
維新派 オフィシャルウェブサイト | 「喋らない台詞、歌わない音楽、踊らない踊り」をコンセプトとした独特のスタイルを持つ劇団・維新派のオフィシャルサイトです。



遊園地再生事業団「トータル・リビング 1986−2011」作・演出:宮沢章夫


あれから、半年過ぎはして、何が変わったのか何が変わらなかったのか。演出家は、今表現をするが苦しい、と挨拶に書いている。それでも自分が思う世界を、というのが、今現代に生きる芸術家達が同じくして抱いている思いなのだろうか。それを見つめる僕らは。今写っている風景は、前と同じもの、それともまったく違うもの?

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にしすがも創造舎
すっかりお馴染みのにしすがも創造舎。廃校になった中学校の体育感が劇場に。


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ちなみに校舎内にはカフェっぽいものもできてたり。インフォメーションコーナーもある。



1986年のあの事故と、2011年の今、地震のこと。歪む時空と、編集される時間。映像と現実のリンク。内なる声。忘却の灯台守。欠落の女。記述者。衣装が素敵だった。ラストの台詞、聞き飽きてるぐらいだけど、見せつけられると、響く。









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私たちは何を語ることができるのか?

http://www.festival-tokyo.jp/program/TotalLiving/
u-ench.com PAPERS


松本雄吉、宮沢章夫、それぞれが池袋からトーキョーを、見つめて描いた風景画。やっぱり秋は演劇だね。