かくいうもの

いつでもきょうがいちばんたのしいひ

島本理生『大きな熊が来る前に、おやすみ。』

大きな熊が来る前に、おやすみ。

大きな熊が来る前に、おやすみ。

微熱のような体温を感じる。切なさと温もりと。
選ぶ言葉のリアルさが好き。ちょっと世界が眩しくなる。


映像も音も無い、小説だからこそ余計に感じる熱。

相手を好きな分、価値観がぶれる瞬間はいつもはっとする。


表題作のタイトルの秀逸なこと、
3本の作品、それぞれに生きている人物の魅力的なこと。


またしてもいい作品だった。今一番好きな作家だ。