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かくいうもの

いつでもきょうがいちばんたのしいひ

絶望への誘い『アンチクライスト』


絶望したがりな好奇心で覚悟も無しに観に行ったら、どん底まで突き落とされた。

トリアーは鬱病に罹っていたのだという。その治療の一環のようにして書き進めた脚本を、大した思い入れもなく撮り上げたらこうなった。だからそこには自分の抱える真実しか映っていないのだ、と。

ラース・フォン・トリアー監督 『アンチクライスト』 | STUDIOVOICE

壮絶な欝映画の予感を感じさせる美し過ぎるオープニング。そこで描かれるセックスの美しさと、雪の中へダイブするニック。森と獣と人間の狂気なる世界に、腕が体が、頭が次第に映画館の座席に縛り付けられて、押し沈められていく。思わず目を背けてしまう程のグロい表現に、痛覚が刺激されて脳みそと心をグチャグチャに掻き回されてしまった。これがトリアーの抱える真実の世界だとしたら、残酷過ぎてそれを考えるだけでもこっちが欝になってしまいそうだ。


と、大きな声でオススメは出来ない内容なんだけど、好きな人には堪らないほどの苦痛に満ちているので覚悟がある人は見るがよろしい。いい映画であることは間違いない。
奇跡の海」「ドッグヴィル」は観ているけど「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や「イディオッツ」は観ていないので時間があったら観てみようかな。

脚本・監督:ラース・フォン・トリアー
出演:シャルロット・ゲンズブールウィレム・デフォー、ストルム・アヘシェ・サルストロ


世紀の問題作「アンチクライスト」

ラース・フォン・トリアー - Wikipedia