かくいうもの

いつでもきょうがいちばんたのしいひ

僕たちのシン・エヴァンゲリオン(感想文)

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「観たいの?」
「うん。観たい」
「そんなに?」
「うん。すごく、観たい」

というのが妻との数日前の会話。8年前のQは映画館で観ていたけど、コロナ禍で生活や環境もだいぶ変わってしまった今の時代では映画館では観れないかなあとも思っていたんだけど、口に出したらやっぱり観たい気持ちが強くて、妻はもともと興味がない(というか、何それ?)ので一人で行ってきました。イッツマイライフ。

誤字脱字修正したついでに加筆修正もしたらネタバレも含まれたので自己責任でお願いします。スミマセン↓

特別な思い入れがあるわけではなく、たまたま生きた時代にリンクするように存在していて、たまたまタイミングがあってテレビ版を観て感化されやすい男子、はまっちゃうよねーぐらいかな。異論はありまくりだろうけど、スラムダンクとかと同じ奴です。隣にいたから無視できないし、あたり前にいる奴。憎まれ口叩きながら何年も連絡取らずにいてもなんか気になってるアイツ。
公開初日に観に行けた人はうらやましいいなあ、と思いつつ最初のうちは混んでるだろう密は嫌だししばらく経ってから行こう。でもネタバレは怖いからしっかりTwitterはシャットアウト、な感じでした。前日にQを復習のつもりでみたら、どうしもて冒頭映像観たくなってそれだけは観てしまった。
土曜朝イチのファーストショー1,400円。前のめりすぎて目覚ましはiPadiPhoneの両方かけちゃうし、席予約してあるのに開館時間前に映画館に着いちゃう遠足のおっさん。
映画館自体が1年以上ぶりでそこからいきなり感慨深い。一昨年は山のように自宅で映画をたくさん見て、去年は「今年は映画館でたくさん映画を見まくるぞ!え、コロナ?」で始まり、そこから完全に生活が変わってしまっていたからなあ。住んでる土地も違うし結婚もしたし、なにより歳を取った。前回のエヴァQが33のとき、今41。最初のテレビシリーズ(も再放送分かな?初めて見たのは)って多分高校生ぐらい?だよね?
考えただけで目眩がする。でもこの過ぎた年月のことを考えずには観られないんだよ。ほんとに。

前回おさらいからの、オープニング、前日にみてたけど、スクリーンで観るとゾクゾクがたまらない。ここまでたっぷり時間を開けているのにちゃんと新鮮さを感じさせるし、この冒頭映像でみんなの8年分かけて凝り固まった心に火をつけてくれるの優しさだろうよ。シンジよりも葛城さんだったりその他周辺の人物に感情移入しがちなのは自分が変わったからなのか。
結局ここからの物語を描くための、前作までで壮大に前振りだったのだよなあと。こういうエヴァが観たいという期待があるというか、庵野さんは何を見せたいの、それを早く教えてくれ、の8年だった。庵野さんの観てる世界をみたかったんだよねえ。途中からだんだん感極まって、なんかどこかの、当たり障りのないセリフが琴線に触れて、からの後半ずっと泣きながら見てた。物語が悲しいとか終わるのが寂しいとかではなくて、懐かしい感じとか、一緒にいれてよかったよ、ほんとに、馬鹿だなあ、こいつ、というような感じで、僕よりも、もっともっともっとエヴァが大好きで、でもこのfinalをみれなかった人もいるんだろうし、この25年ぐらいの自分の歴史を思い返してしまうスイッチが入ってしまってからはもう止まらなくなった。。実際にもうこの世にいない友人がこの歳になると何人もいる。25年てクソ長い。
なんだか作品に対する感想ではないね。


いやほんと観ておいてよかった。終わってくれてありがとうの気持ちでした。内省を描くターンとプロトタイプの感情のとことか、はいよーこっからガンダムね!とサービス満点なところとか、初号機と13号機の戦闘シーンの背景がウルトラマンのそれ(なんていうの?ミニチュアの街セットでスーツアクターが闘っているようなやつ)のようで作画間に合わなかったのかな?と思いきや演出だったのね!とわかるとことか!!ね!!!
(わかったときの昂まり!この辺りはもう一度見て確かめたくなるw)
などなど、これまでのシリーズ観てきた人へど真ん中豪速球な完璧な締めでした。こんな締め方カッコ良すぎて惚れるわあ。
ラストシーンも大好きです。ちゃんと終わらせてくれた。あの俯瞰していったカットで最後の号泣。私でも俺でもなく、僕のエヴァンゲリオン完結です。

人生の節目とかでなくても弱ってたり強がってたり、嬉しかったり、怒っていたり、そういうことがあったりするときに映画とか音楽とか、エネルギーのあるものに触れると心がぐわんぐわんと揺さぶられるんですけど、今日久しぶりにそういう日でした。ときどきあってほしい、でもたまにで十分にいい、人生の最良の日。

「どうだった?」
「面白かったよ」
「よかったね」
「うん」


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