かくいうもの

いつでもきょうがいちばんたのしいひ

新社会人に贈る言葉。2010。

春ですね(そうですね


去年に続いて、またしてもこのエントリを書こうと思ったのは、うちの会社の新入社員の成長を1年見てきて、やっぱり伝えておきたいことがある、と思ったから。また、自分が会社という組織の中で働いている時に、唯一でもっとも大事な仕事は「人を育てる」に他ならない、と最近になってやっと気づいたので、それを書いておきたくて。

会社で働くということはどういうことか。

会社には、それぞれに「哲学」がある。どんな会社であっても新人研修で、その哲学を叩き込まれることでしょう。これは組織としての機能を高めることと、コンプライアンスを遵守していく為に必須なこと。経営者の意志を各社員が理解をして情熱を持って行動する為のもの。何百、何千、もしくは何万という数に関わらず、一人ひとりが目指す方向をしっかりと向いて仕事を行っていくことで、初めて会社としての最大のパフォーマンスが発揮される。


だが、会社の哲学を理解して実直に仕事をするだけで、魅力的な社会人と成り得るだろうか。そうではないのだ。ここに、それぞれ個人の「自分の人生哲学」がプラスされて初めて、魅力的な社会人、単に魅力的な人間に進化する。

自分の哲学を持とう。

哲学って言ったって大したもんじゃない。どうやって、何を大切にして生きていくかってことにすぎない。ここで言いたいのは、ちゃんとそれを仕事にも活かしていけばいい。ということ。


「自分が正しいと思ったことに基づいて行動する」


俺の場合はこうだ。この時、「正しい」かどうかの価値判断は、「人として」だ。
なので、我儘に「そうは言ってもこれが正しい」と子供じみたことを言ってるのではなく、こうあるべきだ、と考えぬいた結論を下に動く。そうやって生きていると楽しい。仕事でも同じようにして行動してる。なによりも遊びが第一だと思ってるので、残業時間は短くしたい、でも仕事はたくさんある。そういう時に「何が正しいか」考えて行動すると、終わってない仕事をほっぽりだして退社するよりも、いかに仕事を効率的にやって残業なしで退社出来るように捌くか、と考えるようになる。物事の一つ一つをそう考えて行動していくと、おのずと仕事は出来るようになっていく。


目的を理解して行動する。

会社人にとって、陥りがちな思考が「やらされている」感だ。上司からの命令に、「なぜ、こんなことを」と思って仕事をしている人をたんまり見てきた。もちろん、理にかなった仕事ばかりではないだろうから、ほんとにやらされてしまっていることもあるかもしれない、さらに、そうでなくとも、単に上司からの説明がないことで、「やらされている」感を感じてしまっていることもあるだろう。ただ、ちょっと待ってほしい。「説明があってしかるべき」というのも、一つ甘い。


自ら、その目的を考えて行動するようになってほしい。


正直なところ、ここでの差は大きい。
指示・命令の裏にある目的を理解して仕事をするのとそうでないのとの場合、結果は何倍もの差が出てくるものだ。しっかりと本質を理解すること。仕事始めたばっかりの人には理解できないかもしれない、そういう時は当たり前だけど、質問すること。目的を理解する為に質問しに来たとわかれば、誰だってちゃんと教えてくれるものだ。上司にとってそれは嬉しいことなのだから。それが出来ない、わからない上司はクズ。


成長し続けるという、意欲を持つ。

高校や大学でたっぷり勉強してきたからと言って、詰め込む余地がない、などということがなく、君たちはまだまだ伸びる人材だ。伸び代ばかりだ。


社会人になってからどれだけ成長できるか、それは自分が成長する為の意欲がどれだけあるかに比例している。これは断言出来る。「育ててもらう」なんて思っているヤツは論外。そんな甘い考えのヤツに教えることは何もない。自らが「育ちたい」と思わない限り成長はない。厳しい言葉かもしれないが、真実。自ら学んで初めて成長できる。


新社会人に贈る言葉

と、まあ偉そうに書いたけど、すべてはこれが言いたかったんだ。


「今の君達には何も期待していない。でも、君達の将来には結構期待している。」


誰かの言葉だった気がするけど、思い出せない。


新しく社会の、会社の一員になった君たちに対して、会社は、社会はこう思っている。
不安で当然。辛いことがないなんて、嘘でも言えない。でもね、ちょっと興味をもって仕事をするだけで、面白くもなるんだぜ。せっかくだから楽しまないと。ね。